Gift&Present

□お休みをあげよう(鰤/十番隊)
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1:会議は有効に



十番隊隊舎内某所某日――


そこは、重苦しい顔で集まった隊士達で溢れていた。




「…そうすると、間違いないんだな?」


並べられた机の上座を陣取った男が問う。


「はい。他の隊士にも確認しました。書類上は問題ないとされていますが…」


下座に立った男が、手に持った書類をめくりながら報告する。



集まっているのは、十番隊の隊長副隊長を除く席官のほとんどだ。


そして、掲げられた議題の解決案が、間もなく可決されようとしていた。




「…これに異義ある者は?」


上座にいるのは三席だ。


全員が黙り込むのを見渡して、男は深く頷く。



「では、今回の案は……」






   お休みをあげよう







「…休暇?」


突然の三席の言葉に、日番谷は書類を捌く手を止めた。

松本は現在、女性死神協会の会議に出席中だ。


「休暇なんかいらねえよ。俺より、取れてないやつもいるだろう?そっちに回してやってくれ」


あっさりと返ってきた言葉は、悲しくなるほど予想と違わぬものだった。


「お言葉ですが、日番谷隊長……最後に休みを取られたのはいつか、ご存知ですか?」

「最後に?あれは確か………」



松本が絶対に二人で休むのだとわがままを言って、半ば流される形で一日休みを取った。

休まなきゃ重要書類を破いて燃やしてやる!と喚く彼女の声が蘇る。


それは確か…



「ふた月前です!」


力を込めて言う三席に、日番谷は首を傾げる。


「そうだったか?」

「はい!そこでですね、私達が話し合って…」





三席の話に気圧されるように、日番谷は頷くのだった。





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