ノベルゲーム

□十月桜〜プロローグ〜





「…君……誰…?」


「…私はジョットだ…そう言う
お前は何と言う名前なんだ…?
それに、その前に言う事は無いのか?」


むっ…と少し拗ねたような
表情でジョットは言った。

あ、このマントの事…
お礼言った方がいいよな…


「俺は沢田綱吉。
一応、今日からこの学校の生徒だよ

…えっと…マント、ありがとう…」


俺が自己紹介と礼を述べると
満足したように微笑んだ。


「いや…気にするな…

それにしても…今日から生徒の
綱吉がここに居ると言う事は…
つまり…所謂サボタージュだな?

…安心しろ、私も同じだ」


ジョットはクスクス…と笑うと
人差し指で俺の頬を突っついた。


「そっか、じゃあジョットも
入学式サボっちゃったんだ」


「あぁ…だからまだ新しい
クラスも出席番号も
さっぱり分からんのだ…」


ジョットは困ったように
肩を竦めてため息を吐いた。


「じゃあ、そろそろ行こうか。
新しいクラスを確認しに」


「怒られる事は決定的だがな」



2人でひとしきり笑うと
俺たちはその場を後にした。

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