サソリ&デイダラ

□一:糸
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「アクロ…、好きなんだよ、うん」





確かに…デイダラはそう言った


私じゃない…アクロに






「ユラ…」




「!サソリ…」





アクロを追い掛けて来たサソリがユラを見付けた


隠れてデイダラ達の様子を見ていた


今にも泣きそうなユラの顔に胸が締め付けられるような感覚に襲われた







「ははっ…、デイダラの好きな人ってアクロだったんだね…」




「ユラ…」




「無駄な努力だった…デイダラに好きになってもらおうなんて…」




「ユラ……!」






気が付いたら俺はユラを抱きしめていた
何故か分からない


身体が勝手に動いたんだ






「サソリ……!!ダメ、離して……!!」




「!!」





必死に抵抗しているユラだが、男と女の力の差


全く抵抗になっていない






「私は…!!私は!!」




「知ってる!!デイダラが好きって事…!」





お前の目に映ってるのは俺じゃない事くらい知ってる…



お前はいつもいつも「デイダラデイダラ」 って…









「俺じゃ…駄目かよ…」





答えは分かりきっているのに





何無駄な事してんだ…俺は……。
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