短編

許さない
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パン!




銃声が響いた。

辺りには死体、死体、死体、、、


血の臭いが充満して吐きそうだ。





「なぁ、そろそろ終わりにしねぇか」

声の主は跡部。


手には一丁の銃。
頭からは血を流し、かなりの重症を負っている。

これでは戦えるはずがない。



「・・・そうですね。そろそろ終わりにしましょうか」

木の陰から出てきたのは所々に深い傷を負っている日吉。

その目には憎しみが籠められている。



「日吉・・・お前、何で」


黙れ!

日吉の瞳から涙がつたった。

武器である日本刀を持つ手は微かに震えている。


「アンタが、アンタが殺したんだろ。アンタが、忍足さんを・・・・っ!」


跡部は唇を噛み締めた。

それは、否定できない悲しさからか。


「っ・・・忍足を殺したのは、仕方なかったんだ・・・・・・」



瞬間、日吉の表情が激変した。

「何が、仕方なかった、ですか。貴方は死ぬのが怖かったんでしょう・・・?自分が死にたくないから、忍足さんを殺した」

それは、とても無表情で。


とても、虚ろな目だった。



「ちが「
うるさい


「うるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさい」

「なっ・・」


日吉は壊れたように繰り返した。

この時点で日吉はもう壊れていたのだろう。


愛する人を失った悲しみで。




「さようなら、跡部さん。」















心臓を一突き。

跡部は抵抗をする間もなく地面へ倒れた。

跡部の身体からは血が止めどなく溢れ、日吉の足元を血で染める。


(忍足さん・・・俺、貴方の仇を取りましたよ。

もう、貴方のところへ逝ってもいいですよね・・・・?)



日吉は、泣きそうな、でも嬉しそうな表情をしていた。








スパッ














一筋の涙を流し、永遠の眠りについた。





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