短編

許さない*跡部視点
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「なぁ、そろそろ終わりにしねぇか」


そう言ったのは、死にたかったからかもしれない。




何故なら俺は、忍足を殺してしまった。




仲間であるはずの、忍足を。




それは望んだことじゃなくて、


でも望んだことでもあって、




ただ「死にたくない」、それだけだったんだ。






「・・・そうですね。そろそろ終わりにしましょうか」




そう言った日吉の目には、憎しみが籠められている。


もしかして、忍足を殺した瞬間を見られたいた・・・?



「日吉・・・お前、何で」


黙れ!



「アンタが、アンタが殺したんだろ。アンタが、忍足さんを・・・・っ!」



心臓に何かが刺さったような感じがした。




「っ・・・忍足を殺したのは、仕方なかったんだ・・・・・・」



俺は馬鹿だ。
何を言い訳してるんだ。


何が仕方ない?


一体、何が仕方ないというんだ。




「何が、仕方なかった、ですか。貴方は死ぬのが怖かったんでしょう・・・?自分が死にたくないから、忍足さんを殺した。」




その通りだ。


全て、当たっている。


それでも、それでも自分のしたことを否定したい自分が居て。


どうしても、肯定をさせない。



「ちが「うるさい


「うるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさい」




「なっ」



もう、見ていられなかった。



俺のせいで、俺のせいで日吉は・・・










壊れてしまった







さようなら、跡部さん。





これで、いいんだ。











もし、違う世界でまた出会えたなら、たくさん謝って、


また、テニスをしたい。




次こそは、こんな馬鹿げたゲームなんかがない世界で・・・









つぎ こそは












--end--

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