約束

□two
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「はっくしゅん!」







静かな空間の中木霊する一人のくしゃみ。
その音は空気を伝い、見事見張りをしていた兵士の耳にまで行き届いた。








扉の傍に居た二人の兵士は即座に反応し、此処―――HSI保管室へと足を踏み入れる。




しばらく部屋中にその鋭い目を向け、侵入者を見つけ出そうとした。室内を穴が開くほど睨みつけるが、それらしい人影は見当たらない。


警戒し、慎重に部屋の奥へと足を進めようとした―――が、気がつけば背後にある人影が。
影に気づいた一人が咄嗟に後ろを振り返ろうとするが、相手の姿を見ることも叶わず、二人は後頭部を殴られ気絶してしまう。






「うっ…ぁ……」



視界が歪みぼやける中、最後に見たものは―――透き通った銀髪だった。


















(裏切り者?)
(違うよ。反逆者だよ)
(それを裏切りって言うんじゃないのかな)
(…知らないよそんなの)



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