□かえりみち
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「何してんの…?」

金髪が目立ってんだよ…





「お、練習終わったか?」




「見ての通りだけど」








俺が疲れてるってことわかってくれよ…


めんどい質問ばっかすんなよな





「あ、今日お前ん家の親いないから」




「はぁ?!」




「親戚の法事だったかな〜…」



両親がいない、兄は大学生だから一人暮らしで家にはいない








イコール







俺、一人









「飯は?飯は?飯は?!」









こんなの俺のキャラじゃね〜と思いながら本音をぶつけた









「俺ん家くるか?」




思いがけない好機








「そうさせてもらうぜ」


「躊躇なしかよ…」




そう言いつつも浜田は笑ってた










「泉、何食べたい?」








「ん〜?なんでもいーよ」





「じゃ適当に作るわ」









俺に背をむけた浜田の姿は


俺よりも大きくて


逞しくて






いとおしくて








こんな日が毎日続けばいいのにって思った











「泉…?抱きつかれちゃ料理できないんだけど……」




「もうちょっと…」




















結局この日俺は浜田の家に泊まった








まさか言えねーよな










浜田の寝顔に我慢できなくなってキスしちまったなんて











‐fin‐
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