屋上相談室。

□一話 『始まり』
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私立聖龍学園高等学校―
ここは都内でもトップクラスの偏差値とお金を持った学校である。
あまりにも偏差値が高いため、必死で勉強しても入れるものは数少ない。
そのため生徒は必然的に、
勉強をこよなく愛する者や、一般に天才と呼ばれる者達。
けれども、偏差値とは裏腹にその実態は、
服装、校則の自由はもちろん、
定期的に行われるテストで、いい成績を収めてさえいれば、授業に全くでなくても単位がもらえたり、
有り余る空き教室を届け出一つで個人の自由に使えたり、
なぜか学校行事には全員参加が義務付けられていたりと
素晴らしいほどにフリーダムな学校であった。

こうした理由で、受験者はどんどん増え、競争率は瞬く間に跳ね上がり、
その中から選ばれた100人は、やはり三年間を学業に費やし、
…たまには青春に費やしたりしながら、人生の成功者への階段を駆け上がっていくのだった。

そんな楽しい学校でも、何が不満なのかサボりというものはいるようで…
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