変わらぬ日々
□珠紀編
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そこからは、早かった。
覚醒した拓磨の力は何倍にも跳ね上がっていた。
それはアインをも凌ぐ力で拓磨は優位に立っている。
「はぁっ!」
振りかざした拳は綺麗に当たった。
「珠紀!今の内に封印を!!」
傷つき、立つこともままならないアイン。
チャンスは今しかない。
「えっ!(封印……。でも今の力じゃ足りない!私もみんなを守りたいのにっ!)」
珠紀は強く願う。
封印出来る力。
いや、破壊する事ができるその力を。
自分が玉依姫ならば出来ると信じて……。
その時、おーちゃんが青く光だした。
「えっ?おーちゃ…!」
その光は大きくなり、珠紀を包み込んだ。
―――
光が消えると珠紀は御子服を纏っていた。
「力を感じる……。」
珠紀の体は溢れんばかりの力で満たされていた。
「……拓磨…。」
不安を押し込められず、拓磨を見つめる。
「安心しろ。大丈夫だ。」
優しい言葉に安堵した珠紀はアインを見つめる。
手を構え一気に力を放出する。
♪