禁断宝物庫
□【ミエナイチカラ】
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あるところに、こころの病気をもった女の子がいました。
その子はなんとか病気を克服して立ち直ろうと頑張って外の世界へ出掛けました。
ところが、女の子はすぐに具合が悪くなり、どうしていいのかわからなくなった女の子はおかあさんに助けを求めました。
しかし、迎えに来たおかあさんは
「泣くんじゃないよ、人前でみっともない!」
と女の子を叱りつけました。
女の子は、一番頼りたかった人に拒絶された気持ちになり、苦しくて悲しくて死んでしまいました。
《女の子は自殺したんじゃないんだ。おかあさんが女の子に言った言葉の【ミエナイチカラ】に殺されたんだ》
生前、女の子と仲のよかった近所のおばあさんがポツリと呟きました。
【終わり】