◎タカラモノ

□霧雨璃亜さんからの頂き物
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【手を繋いで帰ろう】


「椿ちゃーん、そろそろ帰ろうぜ」
「ええ。荷物、もっていただいておりますし、つかれてしまうまえにかえりましょう」
たいよう君を待っているとき、聞こえてきた声に振り返る。
黒い綺麗な髪と、たいよう君みたいな、黄色の髪。
椿さんと、蒲公英君。
買い物の途中であろう。ゆっくりと並んで歩く二人。
蒲公英君の片手にはビニール袋が下がっていて、もう片方の手は、椿さんとつながれている。
二人は、私に気づかないまま人ごみの中に消えていった。

「ふー、ごめんな!ちょっといつものトコになくて、探してたら遅くなった!」
たいよう君が帰ってきて、振り返る。
「ううん、大丈夫。ほしかったもの、買えた?」
「おうっ!……ふー、なんかいいことあったのか?」
「え?」
「なんか、うれしそうな顔してた。ふーが笑ってると、僕もうれしいから、悪いとは思ってないんだけどさ。珍しいなって」
にこーっと本当にうれしそうに笑うたいよう君に、微笑む。
「ちょっとだけ。あったかいもの、見たから。…もう、帰ろうか。ご飯のしたくもしなきゃいけないし」
「だな!ふーの飯うまいから、いっつも楽しみなんだ!」
先を歩き出したたいよう君に早足で追いついて、手を握る。
「今日は、手、繋いで帰っても、良い?」
たいよう君を少し見上げて尋ねると、珍しそうな顔だったのが、すぐに大きく頷く。
「なんか今日のふー、かわいいな」
照れたように言ったその言葉に、私も照れくさくなって微笑んだ。





蒲公英を出していただいたので、お持ち帰りしちゃいました☆(殴
ぽーつばの仲良しさんと、ふーちゃんとたいようくんにほのぼのです(´∀`*)


          
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