フェアリーテイル「Short」

□もしかして…
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いつもの様に
FAIRYTAILのギルド内は
賑やかに皆が騒いでいた



あたしはというと…カウンター席に腰掛けレビィちゃんやミラさんとガールズトークに花を咲かせていた



「ねぇ?ルーちゃん。ルーちゃんは彼氏とか居ないの?」



突然の話題にあたしはびっくりし口にしていた紅茶を吹き出してしまった


それに驚くレビィちゃんとミラさん。

ミラさんはクスクスと笑っている



「ルーちゃん!!?」

「あらあら?大丈夫??ルーシィ」


レビィちゃんは吹き出し咳込むあたしを心配し背を軽く叩いてくれた


「ゲホッゲホッ…。彼氏なんて…居ないから!」


そう言いながらある人物が脳裏に浮かんだ。


あいつ…前は呼びもしないのに出てきてたのに……。

最近は…全然……。




「ルーシィ?大丈夫??ぼーとしてるわよ?」


黙り込み考え込んでしまったあたしにミラさんが声をかけてきて、我にかえる



その後のガールズトークも耳に入ってこなかった。




夜遅くになり
あたしはプルーと一緒に帰路を歩いていた



「ねぇ、プルー…あたしどうしたのかな?」


突然の声かけにプルーは首を傾げながら歩む



「ププン??」


「あいつの事ばかり考えちゃう……もしかして……でもまさかね…。」


一人呟くように言葉を零す、自分の気持ちが良く分からなくなってきた



気づきそうで…でも怖くて……、本当は気づいいるのかも…。


でも…気づいちゃダメなんだ。



彼は星霊…あたしは契約者……。



考え無いようにすればするほど…どんどん考えてしまう、気づいてしまう。



歩みを進めていた足も止まり、立ち尽くしていた



「あたしってバカだよね…、気づかない様にしてたのに…分かっちゃった…。」



ぅ………っ………。


視界がどんどんぼやけてくる…あたし泣いてる?



雫がポツポツと頬を濡らしてく。




あたしは俯いて静かに涙を流す、このまま想いも一緒に流れればいいのに…。




「ゴメンね…ルーシィ」


っ!!?



知ってる声
あたしがずっと想ってた人の声が背後から聞こえた。




どうして


今…
今出てくるのよ!!


気づいて…忘れようとしてたのに……。




涙を拭うと何もなかったように振り向きロキを見る


「あんた!また勝手にゲートくぐったでしょ!!」


「ごめんね、ルーシィ…君を泣かせて。僕は君のナイト失格かな…。」



やっぱり、バレてた。


彼にそんな顔して欲しくなくて、つい強がってしまう。



「泣いてないわよ…何言ってるの?」



あたしの言葉に困った様に微笑むロキはあたしの腕を掴むと引き寄せあたしはロキの腕の中にいた



そんなに優しくしないで!

でないと

あたし…っ!!



それでも彼を拒否出来なかった。



そのままロキは
抱きしめる腕を強めてくる逃がさないとでも言うように。



「ねぇ…ルーシィ?僕の話し聞いてくれる?」



そのままあたしは彼の言葉に耳を傾ける



「僕は、君が好きだ。ルーシィが好きだ。」



その言葉が嬉しくて瞳から雫から流れてる



「僕は星霊で、君はオーナーだ…許されない事だけど、でも僕は君以外愛せない。」



他でもない彼の…
ロキの言葉が嬉しくて

許されない恋


彼の想いに応えてはダメ

ダメなのは…あたしにも分かってる…。


だけど
心は正直で。



「例え許されなくても…
それでも…あたしはロキが好き!!ずっとあたしの側にいて!!!」



涙が流れた跡が残ってる顔で笑顔を作る。






これが

あたしの気持ち…。




大好きよ!ロキ!!






Fin

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