フェアリーテイル「Short」

□ちゃんと
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あたしは今、
クエストを終え

ナツと帰路にいた



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あたしとナツは数時間前に依頼を終わらせ、ナツの苦手な電車の中に居た


毎回の事だけど
ナツは乗り物酔い中!




あたしの隣で気分悪そうにしているナツ。




「大丈夫?ウェンディ連れてこれば良かったね。」



彼女が居ればナツの乗り物酔いも一時的に良くなるからそう思って言葉にした。




「うぅ……、ぅぷっ!!……。」


これは…声かけても無駄かな…?





そうして
あたしたちはマグノリアに到着し電車から降りて、しばらく近くのベンチで休憩することにした




ベンチにナツを横にした


気分悪そうにするナツの様子を見ながらあたしはする事もなく、空を眺めたりして数分過ごていた。


「ねぇ?ナツ、何か飲まない?冷たい物飲んだ方がいいよ!」


あたしはベンチから立ち上がり、近くにある店に行こうと足を前に出した時だった。



「え?」



あたしの腕を誰かが掴む、もちろんナツしか居ない訳で……。



あたしはベンチで横になっているナツに視線を向けた


ナツは起き上がりジッとあたしを真っ直ぐな瞳で見つめてきた





何…この雰囲気…?



ナツはあたしの腕を離そうとしない

「…掴んだままだと買いに行けないんだけど?」



この雰囲気が居心地悪くて…あたしはナツから視線をそらし言った


そして



「オレは、ルーシィと2人で来たかったんだ!!」



それは
電車であたしが言った言葉の応え…





ちゃんと
ちゃんと聞いてたんだ…!

何だか、嬉しくて頬が緩んだ
それに釣られる様にナツもニカッと笑顔になって二人で笑い合った







あたし…

ナツと二人で来てよかった!!





ありがとう…ナツ。




Fin

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