□ーー9ガツ12ニチーー
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次は…プレゼントか!

『岳人…これ。』
可愛いくラッピングされた小箱を岳人に渡す。
『開けてみて。気に入ってくれると思うねんけど。』包み紙を破り、箱を開ける岳人。
『…?…なんで?これ俺が欲しかったネックレスだ。』
『何言うてん。今日岳人の誕生日やろ?忘れてたんか?』
優しく頭を撫でた。

『…こほ。』
咳をした岳人。

…まさかな?
岳人はうつむいて答えた。『…忘れてた。…こほっ』『えっ!…家の人も教えてくれたやろ!?』
『なんか言ってたけど朦朧(もうろう)としてて聞いてなかった…。』
『ほうか…。ほな、俺が今日一番に言うたる!』
『…こほっ?』

大好きな岳人に
生まれきてくれて。
いっぱい愛さしてくれて。ありがとうの思いを込めて『岳人。誕生日おめでとう。』


岳人はポカーンと
していたと、思ったら。
いつもの可愛いとびっきりの笑顔で…
『ゆーし!大好きっつ!!』
抱きついてきた。

…当然、俺は椅子に座ってたわけやけど。
岳人の抱きつきによって床に倒れたかたちになっていた。
『…岳人。痛いやん』
『いきおい余って…仕方ねーぢゃん!』
…可愛いんやけど、ほんまおてんばや。
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