小説!!

□紫月様から♪
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こんな日があっても良いんじゃない?

 菓子より甘い

「政宗殿〜!!」
「Hey,幸村!!よく来たな!!」

 大きな声で駆け寄ってくる赤い存在を、政宗は満面の笑みで出迎える。
 向かってくる方も、政宗の存在を見咎めると、すぐにその胸へと飛び込んだ。

 本来ならばバランスを崩してもおかしくないような速度で突っ込んできたにもかかわらず、政宗は難なくその赤、幸村を抱きとめるのだった。

 幸村と政宗は本来ならば敵同士という関係にありながら、戦いの中で相手に想いを寄せていった。
 その想いを知ったとたん、敵同士であるなどお構いなしに二人は思いを遂げたらしい。
 らしい、というのは、周りが気がついた時には既に二人が桃色のオーラを纏いだしていたからである。

 

 今回もその延長らしく、幸村が政宗のもとを訪れた。
 ちょっとくらいは隠せばいいのに、と誰もが思う中、全く包み隠さない二人の関係に、従者が重たい溜め息をついたことは言うまでもない。

「長旅ご苦労だったな?疲れたろ?」
「そんなことありませぬ。政宗殿に会うためでしたらこれしきの道のり…」
「幸村…」
「政宗殿…、お会いしとうございました…」
「俺もだ…」

 未だ抱きついたままの幸村の頭を、さも当然のごとく撫で始める。
 当の本人の幸村もそれが当たり前のように大人しく撫でられている。

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