□君と俺の恋愛論理。
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「ぁ〜…ええ湯やった。」

風呂上がり濡れた髪をタオルで乾かしつつ横目に時計を見る。

(…11時か。)

忍足侑士。
彼は一人暮らしをしている。
そして今宵は
疲れたしもう寝ようと
思っていたら…
いきなり玄関が開いた。

『ガチャッ!』

(だっ…だれやねん!)


すごい早足で入ってきた彼は、ソファーにダイブしていた。

「…な…岳人か…!」

ただ唯一、合鍵を渡している向日岳人が来たのであった。

「侑士ッ今日泊めて…!」

いきなりやって来た、
来客はそう言うなり…
リビングのソファーを陣取っていた。


「ええけど?岳人…。いきなり来るなり泊めてって…」


侑士は岳人を見つめる。
岳人は何か侑士が言うのかと待って見ている。


「そない…したいん?」
「!?…っ違うよ!侑士のバカッ!!!」

いきおい余って岳人は
ソファーの横に置いてあったぬいぐるみを侑士に投げた。
だが、ひょいっとかわされてしまう。
侑士はへらへらと笑っている。
岳人は顔がまっかっか。

二人は恋人同士である。

「ははっ。可愛いなぁ、岳人は。って冗談やって…あれか、また親父さんとケンカして来たん?」

そう言いつつ侑士は岳人の座るソファーの横に座った。

反応をうかがうと、気まずそうに下を向いて岳人は何も言わなかった。
さっきの姿はどこに行ったのか、怒られた子供のようにしゅんとしてしまっている。


どうやら図星らしい。

(また派手にケンカしてきたんやろな…。)

「ま、ええよ。今日も泊まって行きなや。」

はにかんだように笑いながら侑士はそっと優しく岳人の頭を撫でた。


(ええ雰囲気に持っていって…今日こそは!)


実は昨日も泊まって帰ったのだ。しかし、侑士は最近気になっている事がある。前は泊まるとか関係なく、エッチしてたのに。
ここ1週間していないのだ。
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