書物
□恋は盲目
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こん…な、
は…はずじゃあ
なかった…
こんな…こんなはずじゃあ…
カラン、と何かが落ちた気がした
脳内にゆっくりと、音が響き渡る
《俺は、何を、した?》
ふ、と右手を見た
いつもより不自然に暖かい温度
そこには、
赤く染まった、"絵"があった
あれ?
殺しは、快感だよ?
でも、何で?
目の前の…愛しいアイツは、血だらけで、虚ろな瞳からは、涙が流れて…?
手に、染めた赤黒い"絵"は興奮を覚えながら、とてつもなく醒めていく感覚
まるで麻薬じゃないか…?
カタカタ、と体の震えが止まらなかった…
同時に…笑いが止まらなかった…
俺は、そこまで、堕ちたのか。