書物

□その中に愛があるならば
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何回…目…だぁ


30回は殴られたなぁ…



真紅の瞳で睨むなよぉ…普通は逆だろ












「カス、」



あ?何か景色が滲むぞぉ…


何でだぁ…?



体もいつもよりだりぃし…




頬が暖かいんだぁ



「…カス」





俺はどんな暴力にも堪えられるぜぇ

だってあの時から、お前の”怒り”に惚れたからなぁ











暴力の中に お前の愛があるならば





俺は堪えられる



























でも、愛が無いと感じた時



俺は、壊れるんだぁ








人形みてぇに

感情が無くなるかもな







虚ろで何も考えれない

お前を喜ばすことも

何も、何も出来ない





まるで空っぽの抜け殻みたいな感じなんだぁ







  ・・
俺はそうなりたくないから、《その中には愛がある》って信じて来たんだぁ



感じねぇ。何も

血か涙か精液か、もう訳わかんねぇぐれぇに壊れちまったんだぁ。俺は


もう、信じなくても分かるんだぁ。コイツは自分以外愛せないって。

だから、無くてもいいんだぁ


お前以外の誰も愛せないから

















《その中に愛があるのならば、私は死んでもいいです》

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