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□To the very end 〜最後の最後まで〜
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To the very end
〜最後の最後まで〜
2012年―
大歓声の中
1人のメジャーリーガーが小さな約束を胸に
バッターボックスに立った。
『ロベスピェール、満塁ホームランのチャンスだー!!ここで打つのは…
TAKAHIRO NISHIZAWA!!』と興奮している解説者。
と同時にピッチャーは
大きく振りかぶり風のような速さでバッテリーのグローブにボールを送る。
『ストライク〜』
再び大歓声の嵐。
敬浩は最大限の力でバットを握り、ピッチャーの白球を見つめる。
ボールはピッチャーから離れ、歓声の中を突き進む。
敬浩は今までに無い力でバットを振る。
ボールは打ち返され、
アメリカの空へと伸びて行った。
『YHAAAAAA〜』と大大大歓声の中敬浩はベースをしっかりと踏み、戻って来た。
『厚志、見てたか。
俺約束守ったぜ。』と人指し指を高々と突き上げ勝利を宣言した。