LOVE MAGIC

□MAGIC.1
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立海に転入して1週間。
私はこの学校の掟という物を不本意ながら覚えてしまった。


その1イジメに合いたくないなら立海男子テニス部には近付くな。
何かテニス部のファンの女の子達が怖いらしい。
まあ怖くなくても私はテニス部に近付くつもりは更々ない。
…………ない。はずだった。


「山下!お前待てって!!」

『いーやーだっ!ってか追いかけて来ないでっ』


何故私は今そのテニス部…しかもレギュラーに追いかけられてるのでしょうか。


事の始まりは10分前の教室。



「おい、山下」

『なーに、丸井君』


偶然同じクラスで隣の席になった丸井ブン太君。
彼と私は甘い物大好きという共通点があってか意気投合してかなり仲良くなった。


「お前俺の部活のマネージャーやってくんね?」

『え?マネージャー?ってか丸井君何の部活やってんの?』

「言ってなかったか?テニス部だぜぃ。こう見えてレギュラーだぞ」


は?テニス部?レギュラー?
私の頭は軽くフリーズしていた。


『悪いけど他当たって。私マネージャーなんてやった事ないし』

「いいじゃねえか!とにかく部長に挨拶に行くぞ」

『無理!という訳でサヨナラ!』


私は逃げるが勝ちだと思って自分の鞄を掴み全速力で廊下を駆け抜けた。
そして話は冒頭に戻る。


女子の中では早い部類に入る足だけどやっぱり現役の選手には敵うはずがなく、意図も簡単に捕まった。


「さぁ行くぞ」


ああ…何故彼はこんなに笑顔なんでしょうか?
嫌がらせか?嫌がらせなのか?
嫌がらせなら他当たれよこの野郎。
そう思ってしまったけど丸井君の素敵すぎる可愛い笑顔に私はやられた。




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