LOVE MAGIC

□MAGIC.5
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日曜日の午後。
学校も無くて幸せなひと時を過ごす人が多いであろうこの日。
でも常勝立海テニス部にはそんなもの通用しない。
今日も気合いの入った声がコートに響き渡る。


「休憩!」


幸村君のその声を合図にみんながベンチや影を見つけては座り込んで行く。
だけどマネージャーの私に暇はない。
コート中を駆け回りみんなにタオルとドリンクを配って回る。


『丸井君。桑原君。ドリンクとタオルです』

「ありがとな!」

「サンキュー」


ぱたぱたと駆け回る私に心配そうに話し掛けてきた幸村君。


「休憩と水分はちゃんと摂ってるかい?」

『お気遣いどうも。はいドリンクとタオル』

「ありがとう。今日は特別暑いから気をつけといてね」


立海にも過保護が一人居たよ。
なんて思いながらも私は幸村君の心遣いが嬉しくて堪らなかった。


「莉奈さん。仁王君がどこに行ったか知りませんか?」

『知らないけど…どうかしたの?』

「今からダブルスの練習なんですが見当たらないんです」

『分かった。すぐ探してくる』


仁王君か…どこに居るんだろう。私の記憶が確かならさっきのストローク練習の時にはすでに姿が見えなかった気がする。


それにしても最近みんな仁王君の事になったら私を頼りすぎだと思う。
大分話すようになったとは言え、まだまだ心と心に距離がある。
仁王君の事なら君達の方が詳しいでしょ?と言ってやりたい感じだ。




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