LOVE MAGIC
□MAGIC.8
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あの屋上の件があって以来、仁王君とは全く話していない。
気まずさと後ろめたさが私達をそうさせていると思う。
日課だった3時間目の屋上もめっきり行かなくなった。
それがどこか寂しくて、日常を変えるって難しいなと実感した。
私の隣には気付けば何時も仁王君がいた。
でも最近では幸村君といる事が多くなった。
幸村君のあの独特な雰囲気が好きだ。
あの人に似ていて…全てを忘れられる。
そんな事を呑気に考えてた放課後。マネージャーの仕事が一段落ついてぼーっとしていた。
目の前で繰り広げられるラリーを凄いなと思いながら見つめる。
四天とどっちが凄いんだろうと無意識の内に四天のみんなと比べてしまう自分が可笑しかった。
「莉奈、何か考え事?」
『っえ?あぁ…まあそんなとこかな』
いつの間にか隣に座ってた幸村君に酷く驚いた。
驚きすぎて声裏返っちゃったよ。
ってか気配なかったよ。
さすが魔王…!!
「誰が魔王だって?」
『すいません』
間髪入れずに謝った私さすが!
「ふふ、まあ莉奈のことだからろくなことじゃないんだろうけど」
『失礼ね』
まあ確かにろくなこと考えてなかったな。
四天のみんなと立海なんて比べるものじゃないのに。
「仁王とはやっぱり話してないの?」
『…うん。だって関わるなって言われちゃったし』
心配そうに尋ねてきた幸村君に笑顔で返す私。
あー今絶対顔引き攣ってるよ。
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