HELP ME！
□HELP.８ 近親相姦
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俺はあの日過ちを犯した。
あいつの傍に居られるだけでよかったんだ。
あいつの…莉奈の１番の理解者であることが誇りだった。
でもいつから間違えた？
莉奈の笑顔を見るだけで苦しい。
その笑顔をぐちゃぐちゃに壊したくなる。
分かっている。好きになっちゃいけない事くらい。
でも止められないんだ。
ただ普通に恋しただけじゃねえか。
他の奴らの恋と何が違うんだ？
ただ、恋した相手が妹だっただけじゃねえか…。
他の奴らがこんな俺を見たらどう思う？
気持ち悪いと思うか？バカだなと嘲笑うか？
もうどうでもいい…何とでも思えよ。
俺には莉奈さえいればそれで十分なんだ。
他に何もいらない。
想いを捨てようとすればするほど歯止めがきかなくなる。
もっと愛おしくなる。
お前の全てが欲しいんだ。
『ねえ、お兄ちゃん』
でも今日もお前は俺のことを“お兄ちゃん”と呼ぶ。
「何だ？莉奈」
だから俺はいい兄を演じ続ける。
俺にはそれしかできない。
『若の好きなタイプってどんな人なんだろう…』
「……あーん？そんなに知りたきゃ本人に聞けよ」
『っ！無理だよ…！』
だから俺は嫉妬に狂った心を笑顔で押し込める。
莉奈の真っ赤な顔なんて知らないフリをして。
今はまだ兄妹のままでいいんだよ。
いつか…いつか…いつか…
お前は俺の物になるんだからよ。
HELP ME！
(俺を助けて！)
(願わくば来世で結ばれたい)
(完璧で、頼りになる跡部景吾)
(私の自慢のお兄ちゃんです！)
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