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□アディクティド・トゥ・ユウ
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「ちょっとサクラ…何してんの。」
カカシは半ば呆れながらサクラの手を掴んだ。
カカシの家。サクラがソファに座っている。
「だって。」
「ん?」
「夢みたいなんだもん。」
サクラの頬は赤くなっている。
両手でつねりすぎて赤くなっているのだ。
カカシは呆れたように息を吐いた。
「夢じゃないよ。」
「だって先生…いいの?明日先生はわたしと結婚するんだよ?」
「そうだね。」
「ほんとのほんとにわたしでいいの?」
サクラはひたすらまくしたてた。
カカシはクスッと笑うと、サクラが座るソファに腰掛ける。
「というより、サクラじゃないとやだよ。」
「…やっぱり夢みたい。」
サクラはそう言うと、また頬をひっぱった。
「痛いでしょ?」
「うん。」
「解ったら、もうそんなのやめなさい。」
カカシがサクラの頭を撫でる。
柔らかいサクラの髪の毛を指に絡ませた。
「先生はさ、わたしのさ…なんていうか、どこがいいの?」
「え?」
突然の質問に、カカシは怪訝な表情でサクラを見つめた。
「だってわたしなんか。子どもだし、先生はモテるしさ。わたしじゃなくても…。」
何を今更、とカカシは思ったが、サクラの話し方は真剣だった。
そんなサクラを見て、カカシはサクラの顎を掴んでこちらをむかせる。