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□気に入らない
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サクラとカカシは、カカシの家に着いた。
ゆっくりとカカシがサクラをベッドに降ろす。

「あの・・・先生?」
「・・・。」

サクラの問いかけには答えず、忍服のベストを脱いで床に落とした。
バサッという衣擦れの音がする。
サクラは怖くてカカシの顔が見られなかった。

「その・・・手握られただけだから!!何かあったわけじゃないから!!」

サクラの話を聞いているのかいないのか、カカシは黙々と身に着けているものを剥がしていく。
手甲、脚絆、そしてマスク。

「それでも。」
「え?」

カカシはサクラを押し倒した。
不意に押し倒されたので、サクラは何の抵抗もできなかった。

「それでも妬くよ。許せない。ヤマトのこと、本気で殺そうと思った。」
「・・・。」

サクラはもう何も言えなかった。
カカシは嫉妬しているのだ。嫉妬して気が昂ぶっているのだ。
一方でサクラは、少しだけうれしい気持ちもあった。
カカシのようなかっこよくてモテる男が、自分のことでこんなに嫉妬するなんて。
サクラの心の中には、まだそれだけの余裕があった。

「だからさ・・・今日は悪いけど激しくしたい気分なんだ。」
「え?」

シュルッ

サクラがカカシの言葉を理解する前に、カカシは青い紐を取り出した。
そして手早くサクラの両腕をベッドの柱にくくりつける。

「ちょっ!何!?」

サクラは体を拘束され、動揺した。カカシの考えていることが解らない。
さっきまでの心の余裕は消えていた。

「サクラが俺から離れられなくなるようなセックスをするから。」
「それってどういう・・・んっ!」

カカシはサクラの言葉を遮って荒々しくキスをした。
角度を変えて唇を貪る。そしてサクラの口内に舌を侵入させた。

「んっはっ!」

酸素を求めるサクラの口を塞ぎ、徹底的に舌で犯していく。
歯列を全てなぞり、サクラの舌に執拗に舌を絡ませた。

長い長いキスのあと、カカシは自分の額当てをはずす。

「解ってる?サクラ。」
「ハァハァ・・・え?」

ようやく酸素を取り込んだのも束の間、再び唇を塞がれる。
次の瞬間、視界が塞がれた。
カカシがゆっくりと唇を離す。

「先生!」

悲鳴にも似た声を上げるサクラは、完全に恐怖におののいていた。
サクラの目にはカカシの額当てが当てられている。
カカシは怪しく光る額当ての鉄板を見てニヤリと笑った。

「俺は嫉妬深いんだよ。」

カカシはそう言うと、ゆっくりとサクラに覆い被さった。
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