†Heart door
□rain
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どんよりとグレーの雲が立ち込めて
パラパラと降る雨が
世界を濡らしていく
でも
濡れていく世界の中に
そうでない世界が存在することを知っていますか
―…rain
立ち止まっていた僕は
一歩を踏み出そうとして
濡れていく世界の一部になろうとした
「おい」
声に色があるとしたら
まさにグレー
そんな低いけど
何故か耳に心地よい響き
「濡れて帰る気かよ。バカだな」
そんな事を言いつつも
貴方の手には傘
僕は素直に気持ちを伝えた
「ありがとうございます」