Gift novel.01

□賭事
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童顔だの、身長が低いだの言われる事は多い、

・・・・確かに多いけど、別にそんなに身長が低いワケじゃない、
周りを異様なくらい背が高い男共に囲まれているから、そう見えるだけだ
童顔も同じく、
お前等、何まだ中学生だろ?詐欺だよなぁ?的に美形に育ってくれちゃったクソガキどもが周りにいるからであっで・・・・
まぁ日本人は年より下に見られるからだよ畜生!



「なんで俺がそんなことしなきゃいけないんだよ!!」



「うるせぇダメツナ、観念しやがれ」



「諦めるんだな、コラ」



「逃がしませんから」



「嫌だあぁぁあぁ!!」



ボンゴレ十代目の声が執務室に響いた



事の始まりは、三日前
とか言っても全然ワケアリとかじゃなく、
話せば簡単なのだが、
・・・・暇だったのだ。そりゃあもう珍しいくらいに一切予定もなく、仕事もない

普段ならありえないような事で、いきなり訪れた休日に綱吉は手持ち無沙汰になってしまった


まぁそこに表れたのがリボーンにコロネロにスカルの三人だったわけだ

あぁ今思えば最初からおかしかったんだ!

あの!会ったら最後まわりなんか関係なく物を壊す、人を巻き込むっつー迷惑な戦闘を始めやがる
自己中心的なお子様達が仲良く!部屋に三人で入ってきて!トランプしようなんて・・・・!!



「ビリだった奴は罰ゲームだぞ」



リボーンが素早くカードを切りながら言った



「いいぜ!コラ」



「受けて立ちます」



「はいはい」



まぁ子供の遊びだろうと軽く了承したのが間違いだった

(まぁこっちには超直感なんていう便利なものもあるしトランプやゲームの類は得意だった)


数分後には惨敗、
もちろんビリは俺

奴らのイイ笑顔を見てグルになってはめられたと気付いた時は手遅れだった

あぁそうさ!アルコバレーノの三人はおろかそのペットまでグルだったんだよ畜生!


にっこり眩しいくらいの笑顔をした三人から渡されたのは・・・・

女物の服、華奢な靴にアクセサリーだった



「・・・・ナニコレ」



茫然とそう呟くと



「「「プレゼント(だぞ)(だ、コラ)(です)」」」



キッパリと言われて目眩がした


回想終了
ピンチ継続中



「嫌だぁああぁああ!!」



叫び声も虚しく、
脅され睨まれ結局は着るはめになった


諦め半分、開き直り半分でこうなったら徹底的にやってやろうと薄く口紅もひき、髪もいじった


まぁある程度見苦しくはないと思う


十分な美女に化けているのだが綱吉はいまいち自分のことを正しく認識していない


コツコツ音をたてて三人が待つ部屋に向かう
歩きくくはない、たぶん、気を使ってくれたんだろうと思う


長い廊下を歩いて、三人が待っている執務室に着くと、タイミング良くドアが開けられた


ふわふわした金混じりの茶色の髪、小さめの顔に白いワンピースは良く似合っていた

にやりと口を歪ませて、俺の見立てに間違いはなかったと確認した

靴も控えめなアクセサリーも、奴らの見立てだが似合っている


俺は服、コロネロは靴、パシリがアクセをそれぞれ選んだ


暇を弄んでいる愛しいボスに遊んでもらうのも悪くない
すっと手を差出す



「デートしませんか?お嬢さん」



綱吉は少し口の端を持ち上げ、挑発的に笑って



「煩いマセガキ、それに俺はもう23だ」



そう言った後、差し出されていた手に自分の手を重ねた



「行こうか、三人とも」



結局女装で四人デートになったけど、暇なのもたまには悪くない




夕方屋敷に帰ってきた四人は何故か、
綱吉の服装は男物だったが他の三人は可愛らしいスカートに身を包んでいた



「やられっぱなしは不公平だから」



そう言ってイイ笑顔で笑う綱吉と、苦い顔をしたリボーン、コロネロ、スカルが居た







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