novel.02

□籠の鳥の蒐集 後
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俺がこいつに『拾われて』から数か月

この数か月で分かったのがこいつの名前が綱吉と言うことと
実は俺とあまり年が離れてなかったこと
それに、こいつがあの有名なボンゴレファミリーの幹部クラスだったことと
以外にも大雑把でいい加減な性格の持ち主だったこと


あとは


最近『拾いもの』にハマっていること、だ



「スクアーロ、今回は藍色だったよ〜」



その言葉とともに部屋に入ってきた人物を見て
スクアーロはまたか、と肩を落とした



「ほら」



上機嫌で目の前に突き付けられたモノに目をやって
たっぷり10秒固まったのち

スクアーロは大声を上げた



「ゔお゙ぉ゙ぉ゙お゙い゙!!それアルコバレーノだろぉがぁ゙あ゙あ゙!!」



そう
綱吉が抱えていた小さいものの首には藍色に光るおしゃぶりが輝いていた



「うん、藍色の
凄いだろ、またかぶらなかったぞ」



その言葉にスクアーロががっくりと肩を落としたとき
綱吉が入ってきたドアから甲高い声がした



「あら!ボス!また拾ってきたの?!」



「うわっアルコバレーノじゃん!何色?」



「ボス・・・・お戻りになってたんですか!」



「・・・・キュンキュン」




入ってきたのは筋肉だらけの体をクネクネさせた緑色のモヒカンと
眼までかかる金髪なティアラを乗せた自称王子
綱吉を見て頬を染めた悪人面した黒髪に
バカデカイ人型の機械だった




どいつも全員、綱吉が拾ってきた連中だ




「うん、ほらこの子は藍色」



上機嫌言う綱吉にスクアーロは少し前の会話を思い出した



「・・・・綱吉お前、前からこんなぽんぽん人間ひろってきてたのかぁ?」



「いや、スクアーロが初めてだったけど」



「じゃあなんで最近になってぽんぽん拾ってきやがんだぁ゛!!」



常識的に考えて、そんなに自分みたいな人間がゴロゴロ落ちているはずがない
けれど最近、綱吉は拾いモノと称して人間をつれてくる
自分を入れて四人も(人外もいた)



「あ〜、なんかアレだ、アレ」



「あ゙ぁ゙?!」



「なんか一つとったら全種集めたくなるじゃん、そんな感じ?」



「アホかあ゙あ゙ぁ゙あ゙!!」



「だってお前が銀髪だろ、ベルが金髪で、ルッスーリアが緑でレヴィが黒、モスカはなんかシークレットみたいな感じで」



「髪の色で集めてきたのかお前は!!」



「うん。」



そう言い切ったときの綱吉の顔をスクアーロは忘れていない
しかもやっかいなことに、拾う基準が『面白そう』なだけあって
綱吉がつれてくる奴らは一癖どころか癖だらけの連中ばかりだった






スクアーロは一気に人口が増えた屋敷で、これ以上
彼の『拾いモノ』が増えないことを切に祈った









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