clap nover
□華はただ、枯れようと
1ページ/1ページ
『華はただ、枯れようと』
「俺はただ守るだけ」
彼女はそう言って琥珀色の大きな瞳でこちらを見上げた
「守護者で居るの、辛くない?」
その質問は自然にするりと口から零れた
ただ、何となく聞いてみたかった
マフィアなんかと縁がない普通の女の子が
何故、傷付いても武器を持ち戦うのか
(何故、あんなにまで一途に一人のために戦えるのか)
そう聞くと彼女はフルフルと首を振った
ふわふわと柔らかそうな茶色の髪が揺れる
「クロームには従うよ、俺達のボスだから」
そう呟いて霧の守護者はこちらを見上げた
大きな目が溢れ落ちてしまわないかと
少し心配してしまう
うん、と取り敢えず彼女の言葉に返事を返した
短い肯定のような言い聞かすような
自分の声が嫌だと思った
----------------------
立場&性別逆転な
クローム♂→ツナ♀
.