那岐の部屋

□¶想いを届けるために¶
2ページ/3ページ



「常世のメンバー勢揃いだな」
「ふふ」
何がそんなに楽しいのか?「おまえとこんな風にお茶をする日が来るなんて」

「…そーだな…悪くない」
リブがお茶のお代わりを持ってきてくすりと笑う。

「あ…すみません」
何故か謝ると、部屋を出ていった。


僕のあしゅびんの口真似を笑ったのか…


「あいつも気がきかぬ」
あしゅびんが少し笑う。

こいつも笑うのか…
「ところで那岐、このクッキーは?」
「この前栗拾いに行った時かりがねに貰った」

あーあの栗拾いか…
少し悲しそうに言う。

そう、あんたのるーとの時皆で出かけた…


「美味いな」
話題を無理矢理変えようとしてる?

「また行くとき誘うよ」
「ああ…頼む」
そんな日が来ると良い…


常世の皇子と栗拾いか…
風早に感謝?

今までの自分からは考えられない…
人に想いを届けたいと思うなんて…目の前に居るのに…

「どうした?お茶が冷めるぞ!」
「ふふ」

僕が笑うのを不思議な顔で見ている。そんな顔も初めて見るな…


あんまり喋らない僕に愛想つかないと良いのに…


「遠夜から聞いた…皇子も大変なんだな」
「…そうでもないぜ!」



次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ