那岐の部屋

□¶想いを届けるために¶
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「…そんな事気にしてる訳じゃないだろ?」
「…ああ」


続かない会話は、僕のせい?


「自分を犠牲にするのは、止めろよ!」
「はあ?」
盛大にため息をついた。


同じセリフを返したいよ……色んな人から聞いているあんたの話…


自分の国を守るため、熱く語るあんたに…僕の無関心な気持ちを…説明出来るだろうか…

「こんな風に…」
「ん?そーだな」
話の続きを聞かないうちに相づちをうった。


言葉など意味を持たないのかもしれない…

「あしゅ?」
頬杖をついている。

「見とれてた…何か言ったか?」
何に見とれてたって?


壁に掛かっていた誰かの……ちょっと…あしゅ?
「隠し撮り…見つかったか?ははは」
「笑うか?」

この展開は…悪寒?


「柊に譲ってもらった」
「困るんだけど」
口先だけでも拒否してみる。

「…っ!」
「…な訳ないだろ?」
気付かない僕の気持ちなんて誰にも打ち明けてないから…


「…那岐?」
「また…来るかも」

いつでも来て良いぞ!
紅くなるような事を叫ぶ。「またな」


柊の嘘つき!柊って嘘つきだったな…ふふ

あしゅは、僕の寝顔を見て眠るのか?


紅くなる自分に笑ってしまう…


END
2008.10.20
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