那岐の部屋
□†守りたいだけ†
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そろそろ戻らないと…
あなたは名残惜しそうに席を立つ。
「いつでも来て頂いて良いのですよ!」
「え?」
セリフが反対だった?
僕はあなたと戦いたくないから…
「また来て下さいね」
「…っ!」
本当にびっくりしていた。言った本人の僕でさえ、あなたと同じ位驚いている。「ここでしか、話せませんから…ね」
「それでは…本当にまた来ても良いのですね」
「ええ、次はあなたの好きなお茶でも用意しておきますよ」
それでも、首を傾げながらあなたは部屋を後にした。「守ってあげたいのですよ」僕の声があなたに届く事はないのかもしれない…
それでも、幼い姫の命を救ってくれたのは…あなたの優しさでしょう?
炎にまかれたあなたに、きっとちひろは逃げてと叫んだ。敵に対しても尚、同じセリフを言ったにちがいないから…
炎の雷なのに…
そしてあなたは炎の欠片でちひろを助けた。
僕がどうしてちひろと同じ世界に行ったのかは、風早に聞かないと分からない…
でもちひろが居なければ、僕はあの世界に逃げられずあのまま…
ふふ
なーさてぃあ…また来て下さいね…
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END
2008.10.22