弁慶の部屋

□‡僕があなたを好きな理由(わけ)A
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ヒノエ!
「おまえのせいで弁慶が倒れたんだ!反省しろ!」
え?
「べんけー?俺のせい…ごめんな…目あけてよ」





またこの夢か…ふうっ!
子供の俺を怒る時親父が使った手…さんざん泣いて疲れて眠ったらまた夢の中で泣いた。




ヒノエ?
「泣いてるのですか?」
あ…べんけー?
「ごめんなさい」
俺は夢と現実の両方で謝り続ける。




ふーっ!こんなに怯えさせて笑い話みたいに僕に聞かせて…良いはずはありませんよ!ほら…目蓋が腫れて可哀想に…
「べんけー?俺が代わりに倒れたら良かった…ごめんなさい」
なんて言葉を子供に言わせて…





今で言う言葉の暴力を…僕を共犯に使うなんて…
ヒノエ?
体が弱いのに外に出て遊んだら僕をダシにして叱って…泣かせる。

ふうっ!
あなたを治すために僕は努力を惜しまない。
一歩も家から出るななんてムリ…それなのに…
「ヒノエ?僕と一緒に暮らしませんか?」
弁慶?
「良いのか?」
半信半疑のあなたが僕を頼ってくれた瞬間…あなたの夢は終わるんですね!




ふーっ!
今度は俺のネタか?


違いますよ!
ホントの話ですよ!




「ヒノエ?帰りますよ!起きて下さい」
こんな所で泣きだしたら…敦盛が凹みます…

つづく
2010.05.31.
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