クレしん

□はじまりはいつも
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中学に上がってから僕は皆と違う私立の男子校に入学した為、当然会う機会は減り、勉強する量も前と比べたら倍以上で息抜きをする時間すら無かった。

唯一心の安らぎを与えてくれるのは 勉強机に飾られているこの幼稚園の頃の一枚の写真。

「…皆、元気かな……?」


そこには楽しそうに笑っている親友達の姿があった。

「僕のこと、覚えてるかな…」

写真をじっと見ていたら急に寂しくなってきた。
会いたい。会って話がしたい。
そう望めば望むほど、虚しくなっていく一方だ。


ふと時計に目をやると19時を回っており塾の時間まで1時間を切っていた。
そっと写真立てを伏せ、急いで塾に行く準備を始める。

高い受講料を払ってくれているママの為にも僕は勉強を頑張らないといけない。





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