クレしん
□はじめての……
1ページ/8ページ
僕たちが保留だけど付き合い始めてからもう1ヶ月が経っていた。
付き合うって言っても行ってる学校も違うし、しんのすけはアルバイト、僕には塾がある。そのため会えるのは塾もアルバイトも休みの貴重な土曜か日曜しか無い訳で………
「待った?」
「今来たところだよ」
「よかった。それにしてもこんな時間にどこに行くんだ?」
「着いてからのお楽しみ」
もう夜の8時だと言うのに、どこに行くのかわからず
しんのすけの後を付いていく。
ついた先は
「えっ!?カラオケ??歌苦手なの知ってるだろぉ…」
「知ってるよ 大丈夫。歌わなくて良いから 早く行こう!」
歌わなくて良いって
カラオケに来た意味あるか?
しんのすけの歌ずっと聞いてるとかじゃないよなぁ
なんて思ってるうちに部屋に到着した。
ここ何年か来てなかった為最近の部屋は綺麗なんだ…と少し感動してしまう
ドアを閉めれば廊下に大きな音で流れているBGMしか聞こえず、防音もちゃんとされている
これなら音漏れもしないだろう
「なぁ、しんのすけ歌わないのか?」
部屋に入っても機械をいじろうともしないなんて
何がしたいんだ?
「今日は歌うために来たんじゃない。」
「歌わないなら何のためだよ」
「もう、気付いてるでしょ。………!!」