Short dream Dグレ

□いつまでも待つということ
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「えっまた!?」



私は怪訝そうな表情を作り、額にシワをよせた。



「またってそれが彼の仕事なんだよ。」



コムイは溜息を付きながら、アレンの腕に必死にしがみついている私を見た。



アレンからコムイに呼ばれたと聞き一緒に着いてきたのだ。
呼ばれた理由は予想出来た通り。当たり前だがエクソシストであるアレンへの任務の通達だった。



「わかってますよ!でも、この前長期任務から帰って来たのにまた長期任務だなんて!アレンばっかり!」



そう、アレンはこの前、数ヶ月に渡る長期任務から帰ってきたばかりだった。

『この世は戦争であり、AKUMAや千年伯爵と戦えるのはエクソシストにしか出来ないこと。』

それは十分には理解しているし、自分自身も黒の教団の一員なのだからそんな言葉は我が儘で通用するはずないこともわかってはいる。



「ばっかりって…リナリーも神田くんもラビだって、今みんないないでしょ。」



コムイは手元にある書類に目を通しながら言った。

こちらを見ないということはこれ以上その話はしないということだろう。



「任務だから仕方ないですよ。僕は大丈夫ですから。」



アレンはそう言って、しっかり腕に抱き着いている私の頭を撫でた。



わかってるよ。ただの我が儘だって。
こんなこと言ったから任務がなくなるわけじゃない。



「でも!怪我だって治ったばっかだし!」



「大丈夫だから。」



アレンは私を抱きしめる。
私を落ち着かせるために、力強く。



「また一番に出迎えに来てくださいね。」



アレンは綺麗に笑った。



誰よりも人間とAKUMAを救いたいと願うあなただから。

無理したって戦うんでしょ?

だから心配してるんだよ。



だけど一番くやしいのは、何も出来ない自分。

私がエクソシストなら、神に選ばれたなら、あなたを守るのに。


それが出来ない私は、いつもこう言うしかないんだ。





「いってらっしゃい。」





笑って言えた。
涙が一粒流れたけれど。


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