Жどりぃむ・短Ж
□おひなさま
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雅「ぎゃぁぁぁぁぁぁ!!」
「えっえっ!?何!?今の何!?」
二階で寝ていた私は、雅紀の悲鳴に起こされた。
え、今夜中の2時ですけど!?
急いで、階段を駆け下りる私。
子供たちが起きちゃうじゃん!!
あ、でもあなたに似て寝付き良いからね。
起きないか。
じゃなくて!!
「どうしたの?」
雅「ば、ばばっば、ばけものだぁぁぁ!!」
「いや…」
いい年して『ばけもの』って…
「どこに出没したのよ。ばけもの。」
この人の突拍子も無い言動は意外とオチが面白い。
夜中だけど付き合ってあげようではないか。
雅「そこだよぉ!!奥の和室!!」
「…あ、これかぁ。」
和室においてあったのは、ひな人形。
長女のために今日から飾ったものだった。
「おひなさんでしょ?」
雅「お、おひなさん?」
完全の腰がぬけて、立てない雅紀に冷静に説明する。
「だから、もうすぐひな祭りだよ?先週の休みに保育園で『おひなまつり会』ってやったじゃん。」
雅「あぁ、そうか!!」
「そうだよ。何寝ぼけてんの?」
雅「あ、あはは。そうだよな…。」
「まったく…。」
トトトトトッ、、、
「ん?誰?」
『ん〜…お母しゃん?お父しゃん?』
寝起きでろれつが回ってない、家の問題児・長男が起きてきてしまった。
「だから、言わんこっちゃ無い。」
雅「おぉ、何で起きてきたんだよ。」
いや、お父しゃんのせいですから!!
『…お母さん……うぎゃぁぁぁぁ!!!』
「え、何!?」
『おばけぇぇぇぇぇぇ!!!!』
…親子そろって、ひな人形をおばけよばわりするのでした。
……罰当たりな!!!!