‡game‡
□未来の物語
職務用の机の前にオレは座る。
積み上げられた書類は山のよう。
昨日死にそうになりながら仕上げたものだ。
しばらくすれば誰かが取りに来て、そして、また、新たな書類を置いていくのだ。
変わらない毎日。
オレはどうしようもなく虚しくなる。
気を紛らわせるために窓を開けようと、オレは立ち上がった。
窓からは涼しげな風が入ってきて、ゆらりゆらりとカーテンをゆらす。
「はぁ」
オレはため息をついた。
―それにしても……。
なんだか静かだなぁと思う。
小鳥の囀りしか聴こえない、だとかそういう優雅な静けさではなく、生気がないというかなんというか。
建物にいるオレの守護者はいつも煩いくらいににぎやかなのに……。
- なんだか嫌な予感がするな……。
- まあ、気のせいだよね。
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