*他愛ない君との時間*
□volume:3
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「わぁ!凄い綺麗!!宝石みたい!」
「どうしたんだい?」
「見てくださいよコレ!イタリアからチョコレートが届いたんです!」
「ふーん、誰から?」
「…そういえば差出人書いてなかったな…あっ、
でもカードが入ってる!きっと向こうに行ってるビアンキ姉さんから………………」
「……何?どうしたの?」
「なっ、なんでもないです!これただの取説でした!」
「…チョコレートに取り扱い説明書なんて付いてるわけないじゃない」
「あっ!ちょ…ダメですそれ!!」
《可愛い♪可愛いオレだけの姫に愛を込めて,王子優しー♪
ありがたく思えよ♪》
「……なにこれ?」
「…ハハッ…なん………でしょ…ね…ι」
「彼とは何もなかったって言わなかったっけ?」
「な、何もなかったですよ!!当たり前じゃないですか!」
「じゃあこれは何?」
「だ…だから…その…えと………なんなんですか…ね……ι」
「……"オレだけの姫"って書いてあるけど、
君いつから彼のモノになったんだい?」
「な、なってないですよ!ベルが勝手に……」
「その名前、
耳障りなんだけど」
「あ………スミマセンι」
「"可愛い"って二回も書いてるけど、そんな可愛い顔見せてきたわけ?」
「や……だから本当普通に話してきただけで……」
「こんなののどこが可愛いっていうんだろうね?」
「いだっ!雲雀さん!ほっぺた引っ張るのやめて下さいです…」
「君が可愛く見える時なんて……」
「うぁっ!!」
「こういうことしてる時くらいなのに」
「わっ…や…ひ雲雀さん!」
「見せたの?君の鳴き顔」
「…そんなわけなっ……だ…から雲雀さん…こんなとこでこんなことするのは……」
「言ったよね、
ここは僕の屋敷だから構わないって」
「や…私も言ったと思うんですけど……僕のとかそういう問題じゃ……」
「口答え、
出来る立場じゃないってわかってる?」
「……は、はいι……って…ちょっと…待って雲雀さ…ん……」
「……………君があんな馬鹿みたいのとどうこうなってるなんて思っていないよ」
「……え……」
「当たり前じゃない、そんなこと出来るほど器用じゃないってよくわかってるからね」
「……じゃ……じゃぁ…っ」
「ただ、
嘘を付いたのが許せないんだよ」
「……嘘って…ぁ」
「彼からの贈り物だって、カードもごまかさないで見せればいいのに、
下手に隠そうとするからいけないんだよ」
「……ご…ごめんっなさい…」
「だからお仕置き、
もう二度と僕に嘘なんか付けないように」
「………んっ……」
「嫌になるくらい、
イジメてあげる」
しつけには、
適度な痛みも必要なのさ
前回のかまかけの続きでした(´∀`)
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