読物
□類い希なる少年
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「死ななくなるの。」
急に雰囲気が変わったような彼女。
「代償は?」
聞いてはいけない気がしたが、聞かずにはいられなかった。
「永遠?」
ニコッ
っと擬音が付きそうな位可愛らしく微笑む彼女。
「//と、とりあえず君は何か得することがあるのですか??//」
照れを隠す為に少し早口でしゃべってしまった。
「あるわよ〜たっくさん♪」
ニコッからニヤリに変わった、
ゾクッ!
「そ…そうなんですか。それで、君の名前は?」
「人魚に名前を聞くなんて、変な子供ねぇ。私に名前は無いわ。貴方が呼びたいように呼べばいい。」
少し考えた後に彼女はそう言った。
こ、子供って…いや、実際何も覚えていないのだから、自分の年齢も分からないのだが
「僕、いくつ位に見えます?」
返事が少し怖い。
「そうね、人間の見た目年齢なら16歳位かしら?」
そりゃ子供ですなぁ。
ってこの子も見た目的に同じ位に見えるんだけど…。
「失礼ですが、貴方の年齢って…「75歳よ?これでも若い方何だから♪」
…はい。僕はまだ子供ですね、泣きたくなります。世の中世知辛いものですね。
「どうでもいいけど、とりあえず契約して?消えちゃったら契約してもどうにもなら無いから。」
あぁ、そうだった。
「それで、具体的に何をすればいいのでしょう?」
「私の血を飲んでから名前を呼んで」
「それだけでいいの?」
「それが重要なのよ!」
と言って人差し指を突き出してきた。
それで名前は決まった?
と問いかけて来た彼女に
決まったと返事をする。