L・dream
□第六章
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「うーん、ここからじゃよく見えないねぇ。」
##NAME1##はそう言って目を細める。
「…あのね、どーでもっ、いいけどっ、…なんで僕が一番下、なんだよっ。」
途切れ途切れに言葉を発しながら、苦しそうにディーが喘ぐ。
一番上に##NAME1##。二番目にダム、そして三番目ディーが一番下。
おとぎ話『ブレー○ンの音楽隊』のごとく、三人は高い位置にある窓から遊園地の関係者用の建物内を覗いていた。
「えと…中はよく見えないし、とりあえず、下りようか。」
「そうだね、…よいしょ、ごめんね、ありがとう兄弟。」
##NAME1##を支えて下ろしつつ、ダムが言った。
「ううん、大丈夫だよ。それよりどうする?入ってみようか。」
「そうだね、入っちゃおうよ。」
ディーとダムはそう言って従業員専用入口のドアに視線を移す。
幸い周りに遊園地の職員の姿はなく、容易に中へと侵入できそうだ。
「なんか、怪しくない?見張りが居ないなんて…」
##NAME1##の台詞を考慮することは一切せず、ディーはドアノブへと手を伸ばした。
「…あ。ダメだ兄弟。鍵がかかってるよ。」
「…じゃあ、壊しちゃおうよ。」
「そうだね、ドアなんてぶっ壊しちゃおう。」
二人は自慢の大きな斧を振りかざし、ドアの前に突き付けた。
「うそ。冗談でしょ。」
##NAME1##はディーとダムの行動に唖然とするが、もちろん、冗談なんかではない。
彼ら、アレで大真面目なのだ。
「ちょ…そんなことしたら見付かっちゃ」
―ッドガァァア!!!
双子が絶妙なタイミングで同時にドアに切りつけると、聞いたこともないような音と共に、従業員入口のドアは吹っ飛んでしまった。
「う…うそ。すごい怪力…。」
「「どぉも♪」」
##NAME1##が力なくパチパチと拍手をすると、ディーとダムはワザとらしい程に、うやうやしく会釈する。
(私もこの子達に逆らったら、あのドアと同じ運命を辿るのかな…)
##NAME1##は全身の毛が逆立つのをひしひしと感じた。
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