Novel

□poker face
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〜おまけ〜











「絶倫……!」

ぐったりと横たえた体をそのままに、居心地が悪そうな大型犬の様な目が、憎々しげな視線を寄越してくる。

「っ、加減出来ないのか!」
「罰ゲームだろ、ジャック?」

忠犬と言い難い……そんな事を考えながら彼をしげしげと見つめる。

若干潤んだ蒼い目と、戦う為だけに付いた美しい筋肉を纏う裸体が、事後のそれを隠しもせずに伝えてくる。

「良い歳してどんな体力してんだよ……あんたは。」
「良い歳は余計だ。せめて若々しいと言ったらどうだ?」

ぶすっと膨れっ面の彼から紡がれているのは、皮肉だとは解っている。

乗ってやる事も年長者としては必要だし、皮肉には皮肉で返すのがマナーだ。

肌に流れる汗を指で掬い、まだほんのりと赤い頬をそっとなぞってやる。
ぴくりと僅かながら返される反応に、自然と笑んでしまった。

ころころと変わる表情は、実に楽しい。


「なんだ、まだ足りないのか?お前もまだ若いなぁ。」
「耳許で喋るな……あともう無理だって。」
「本当に?」

ころころと変わる感情は、実に面白い。

「ちょっ……と、待て!」
「本当にもう限界か?」
「やっ、め……んっ」

未だ緩く勃ち上がっている彼自身を指で軽くなぞってやれば、甘い吐息を洩らす。
苦々しい表情……しかしより赤く染まった顔は、快楽に霞みかけている。

「大丈夫じゃないか、ジャック。」
「少佐っ、ぁ……ん」

非難の声をあげようとする唇を、自身の唇て重ねて深く口付けた。

ゲームはまだこれからだ。



彼を見たい。
もっと知りたい。

どんな声で喋って、どんな声で叫んで、どんな声で啼くのか。

そして、

どんな顔で喜怒哀楽を示し、どんな顔で私を見るのか。


それを知ることが酷く楽しくて仕方ないのだ。




END
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