小説

□包容奴隷(悟天編)
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「兄ちゃん……僕達どうなるんだろ」

悟天が諦めたように弱々しく言った。

「まだ希望は捨てちゃダメだよ。
兄ちゃんも頑張るから」

この目の前の少年、悟天は僕のことを昔のお兄ちゃんだって言うんだ。
ちょっと恥ずかしいけど嬉しかった。
僕はお兄ちゃんなんだ!悟天は絶対に守るんだ!って思った。

「だけど……僕たちじゃボージャックには勝てないよ……」

そう、僕たちは少し前にボージャックに絞め殺された。
長い時間をかけて地獄のような苦しみを味合わされ為す術も無く……。
数日後、僕たちはドラゴンボールによって生き返らせられた。
それ以来毎日のように交代で締め上げられ、ときにはみんな一緒に締め上げられることもあった。
もちろん抵抗しても全く意味なんてなかった。
圧倒的な力の差にただ締め上げられるだけの毎日を過ごしている。

「ううん、それでも諦めちゃダメだ。
僕達はサイヤ人だよ?今までやられた分だけ強くなってるはずなんだ。もしかしたらボージャックに勝てるぐらいに」

「本当、兄ちゃん!?」

「うん、きっと勝てる。
それに……悟天は兄ちゃんが守るから!」

僕が……絶対に……

「分かった……頑張るよ兄ちゃん」

悟天の表情に少し笑顔が戻った気がした。
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