赤い扉

□はじめて、ということは
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ワシは村田 淡二郎。
武士たるもの惰性はいかんが、毎日足腰が痛うてかなわん。昼間になれば庭を散歩するのが日課じゃ。

いつもの石畳を同じようにゆっくりと歩む。
コツッ…コツッ…
これはワシの相棒の杖、竹丸の足音じゃ。
ん…?なんじゃ?何やら慌ただしい音がワシの家まで聞こえて来るわい。

ガヤガヤ…
「そこどけ!そこどけ!」
ゴトッ!ゴトッ!…
「ひゃ〜、どうもすまねぇ」
「お侍様、荷物は以上ですかい?」
ガヤガヤ…

おやおや、隣に誰か越して来たようじゃの。
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