黒い竜の物語

□第六話 終わりの始まり
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その日。
一匹の竜が生まれた。

恐らくは、その一族――いや、数居る竜族の中でも他に例を見ないほど強力な力を持った者に違いないだろう。

それは、この一族にとって喜ばしい事だったに違いない。

だが。
その竜の誕生を祝福する者は居なかった。

何故なら、その生まれたばかりの竜に、その場に居たすべての竜が――
殺されてしまったのだから。
 
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