白き鬼

□第7話 邂逅(前編)
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大通りから少し外れた場所にある茶屋で、大和は一息ついた。

人が大勢居る場所は、面倒事も多い。
どういう訳か、自分の所には大なり小なり面倒事が舞い込んでくる。
極力、関わらないようにはしているが。
それでも、たまには町に立ち寄る必要があった。
生活費を確保する為だ。

彼は妖の血を引く者として恐れられる反面、その強さは一部の者の憧れでもあった。

大和は妖魔を退治し、その角や牙を売って生計を立てている。
退治屋の間では、彼はちょっとした有名人だった。
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