てきと。

□1
1ページ/11ページ




深い深い夢の中へ―――



小さなお城の模型を手にとる。
今まで見たことのない、何か違う異様な雰囲気を纏ったそのお城。
細部までこだわっているその模型を眺め、小さなあくびをする。
眠気が気持ちよく、うとうとと物思いに更ける。


「こんなお城に住んでみたいな…」

(綺麗なドレスを着たお姫様がいて、舞踏会なんてあったり…)


意識を手放す寸前で1人思う…


(夢でいいから、このお城へ行ってみたい…)

「カッコいい王子様…が迎えに来て……」


コトンッ…

手のひらの中のお城が床に転がる。



―――目覚めることない、夢の中へ…


『ようこそ』



.
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ