ぼかろ小説A

□さようなら
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「ずっといっしょ、だよっ」

「うん。ずっといっしょにいるよ。」

「ほんとに?」

「ほんとだよ。だってぼくは、リンがだいすき、だから。」

「…リンも、レンだーいすきっ!」



そんな、子供の約束。

わたしたちがまだずっと小さいときの、たわいもない約束。

…でもその時のわたしはその約束を信じていたの。

だから、

この幸せはずっと続くんだ。

そう信じて疑わなかった。


違和感を感じ始めたのは、

ごく最近のこと。

あなたとわたしは、

本当にいつもいっしょだった。

何をするにもあなたといっしょ。

いっしょじゃないといやだった。

あなたといっしょに。

笑って、

泣いて、

喜んで。

それが、わたしの幸せだったの。

…でも。 その幸せは、わたしだけだったのかな。

あなたもそうなんだ、とずっと思っていたのに…。


あなたは最近、

わたしといっしょにいてくれなくなった。

…忙しいだけじゃなくて、まるで避けているみたいに。

…どうして?



あなたは笑う。

わたし以外の人と。

あなたは泣く。

わたし以外の人と。

あなたは喜ぶ。

わたし以外の人と。



…そう、なの。

あなたは、もう

わたしのことを…



だから。

だから、壊したの。

わたしは、―――を。



だって、こんなわたしといっしょになんていたくなかったのでしょう?


…さようなら、わたしの大好きな人。


わたしは、今でもあなたが…。



さようなら

(わたしが壊したのは、あなたか)
(…それとも、わたし自身か。)



あとがき。

リン一人称。

病んでるんじゃないかと、思っています。

そしてわたし的に、

リンが壊したのは…。

ど、どっち?←

…まぁ、お好きな方でお考えください。

……作詞にチャレンジしようとしたら出来た小説。

作詞なんて無理なんだ。

読んでくださって、ありがとうございましたっ!

7/28 凍都









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