ぼかろ小説A

□いつか必ず。
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「…あれ、ミク姉。…髪型変えた?」

「うん、変えてみたんだ、…どうかな、変じゃないかな?」


いつもは青緑色の長い髪をふたつに縛って、ツインテールにしているミク姉。

でも今日は、後ろでひとつにまとめていた。

…ポニーテール。


「似合うと思うけど。」

そう言うと、

「わぁ、よかった。…レンくんと、お揃いだねっ。」

ミク姉は嬉しそうに、自分の髪を触りながら笑った。


…ミク姉は…。

「…あれ、どうしたのレンくん。」

ミク姉が俺の顔を覗き込んでくる。

驚いてとっさに身を引くと、

「…レン、くん?」

そう言ってミク姉は不安げな顔をして、俺を見つめる。

…ミク姉はわかってないんだよ。

俺がどれだけ、ミク姉を想っているか。

ミク姉は、なんにも気付いてないんだよ…っ!


ミク姉の表情が少しだけ曇る。

…そういえば、さっきとっさに。

…ミク姉を傷つけた、かもしれない。


「…ミク姉。」

「…どうしたの、レンくん?」

小さな声。

笑って言ってくれたけど、…きっと。


俺はミク姉のことが好きだけど、

ミク姉は俺のことなんて弟としか思ってないから。

…でもいつか必ず。

認めさせてやるから。


「俺はミク姉が好きだから、心配すんな!」

「…へっ?…あ、わ。私も好きだよ、大好き。レンくんのこと。」


微笑むミク姉。


…ミク姉の“好き”と、俺の“好き”はきっと違う。

でも今はまだ、弟としてでもかまわない。

…今は、な。



いつか必ず。

(ミク姉に俺のことを見てもらう、)

(…ミク姉を俺のものに。)



あとがき

レンミクです。

初書きですが、なかなか満足ではあります。

ポニーテール、という単語を提供してくださったあーく様。

厚くお礼を言わせていただきます。

ポニーテールと聞いたとき、レンが浮かんだんです。

だからレンミクに。

ミクがレンのことをどう思っているかは、ご想像にお任せ致します。

わたし的には弟としてじゃなく(ry

読んでくださって、ありがとうございましたっ!

8/30 凍都









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