APH小説
□…後悔は、
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乱雑に散らかっている机上には、
転がったままのペン、
乱暴に積み重ねられた紙。
机の両端にはたくさんの本が積み重ねられていて、
大きさも厚さも、ばらばらだった。
これがあいつの机だなんて、…少し、意外だ。
深く考えずに、その本の山の一番上にあった本を手に取り、
「…なぁ、日本ー」
「どうかしましたか、フランスさん?お茶が入りまし―――うわぁああっ!!」
日本が凄い速さで走ってきて、俺をその部屋からほぼ無理やりに押し出す。
「…に、日本?」
その、普段からは想像出来ないような行動に驚き思わず聞くと、
「…ふっ…フランスさん…み、見ました…か?」
ぜぃぜぃと息をして、ドアの前で両手を広げた格好のまま、下を向いて言う。
「……あ、ああ…、い、一応…。でも日本、どうしてそんなに――っ!」
「今すぐ忘れてください。早く。」
日本が俺の胸倉を軽く掴んで、まっすぐ俺の目を見る。
身長差のため、持ち上げられることはなかったけれど、
「……にっ…日本?」
それは俺を驚かせるのに十分な行動だった。
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